ビールは健康に良い! ~アルコール編~
ビールと聞くと健康に悪いというイメージが強いかもしれません。
しかし、近年は研究が進み、ビールには健康増進作用があることが明らかになっています。
ビールが健康に影響するのは、様々な性質を持っているからなのですが、
今回は「アルコール飲料」としての面から説明します。
アルコール適量摂取は死亡率を低下させる
もちろん、アルコールの過剰摂取は、健康に悪影響を及ぼすことは周知の事実です。
しかし、適量摂取であればかえって健康に良いとの報告があります。
例えば、飲酒量と死亡率の関係性を表した「Jカーブ」と呼ばれるグラフがあります。
※ 死亡率:病気だけではなく、事故や事件を含めたあらゆる原因による死亡割合
Jカーブとは、1981年にイギリスのマーモット博士により発表されたものです。
まったくお酒を飲まない人や、飲みすぎる人と比較して、適量飲酒している人の死亡率が低いです。
アルコール摂取により、心筋梗塞や冠動脈疾患などの病気による死亡率が低い傾向にあるためだと言われています。
このマーモット博士による報告は、海外で報告された事例ですが、
日本人を対象にした研究でも、おおむね同様の結果が報告されています。
久里浜医療センター| 情報ボックス アルコール 1. アルコールの基礎知識 飲酒とJカーブ
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-03-001.html
アルコールを摂取すると、死亡率が減少することはわかりましたが、具体的にどのように健康に寄与するのか説明します。
①リラックス効果やコミュニケーション促進
お酒を飲むと楽しい気分になるのは、理性をつかさどる大脳新皮質の働きが弱まるためです。
現在は死語になりつつありますが、以前は「飲みにケーション」という言葉が使われ、
会社の上司や取引先とのコミュニケーション手段として、お酒が用いられていたのです。
それくらい、お酒には人をリラックスさせ、コミュニケーションを潤滑にする力があるということですね。
お酒がもたらす身体的なメリット|人とお酒のイイ関係|アサヒビール
②血行促進
適量の飲酒であれば、血行が促進され、
冷え症改善・疲労回復・免疫力向上・毛髪育成などのメリットがみられます。
ただし、飲みすぎると、アルコールを分解するために肝臓への負担が大きくなります。
そのため、体内の解毒や食物の消化、たんぱく質の生成などに支障をきたすので注意が必要です。
③動脈硬化の予防
アルコールを適量摂取すると、動脈硬化を防止する作用のある善玉コレステロールを増やします。
動脈硬化は無症状で進行し、気がついた時には狭心症や心筋梗塞のリスクへつながる恐ろしい病気です。
運動や健康的な食事は必要ですが、アルコール摂取でも防止できることは非常にメリットですね。
まとめ
アルコールの適量摂取は、
①リラックス効果やコミュニケーション促進
②血行促進
③動脈硬化の予防
などなどの効能をもたらし、死亡率を低下させる働きを持ちます。
アルコールを適量摂取すれば、精神面でも肉体面でも健康増進できますが、
もちろん、過剰摂取は身体に毒ですので、限度を守って楽しく健康になりましょう!