ビールは健康に良い! ~酵母編~
ビールと聞くと健康に悪いというイメージが強いかもしれません。
しかし、近年は研究が進み、ビールには健康増進作用があることが明らかになっています。
ビールが健康に影響するのは、様々な性質を持っているからなのですが、
近年、健康食品として注目されている「ビール酵母」の様々な効能を説明します。
そもそも酵母とは・・・?
酵母とは、ビールをはじめとする酒類や他の発酵食品を造るのに利用される微生物です。
大きさは、5~10マイクロメートルほどで、
無酸素状態で、糖を炭酸ガスとアルコールに分解する性質を持っています。
またビール造りには、香りを豊かにする酵母や味を柔らかくする酵母など、様々な種類の酵母が用いられます。
一般的には、健康に良いとされており、
免疫力の向上や疲労回復、便秘解消などの効能があるとされています。
効能① 必須アミノ酸を含む
人間は、20種類のアミノ酸を必要としていますが、そのうち9種類は体内で合成することができません。
そのため、食物として外部から吸収する必要があり、これら9種類が必須アミノ酸と呼ばれています。
必須アミノ酸は、それぞれ効能は異なりますが、精神安定・代謝向上・組織の修復などの機能を持っています。
そして、ビール酵母はこれらの必須アミノ酸9種類をすべて含む優良食品なのです。
参考:【ダイエットにも!】ビール酵母サプリの4つの効果と期待できる効能 | 美BEAUTE(ビボーテ)
効能② 滋養強壮効果がある(ビタミンB群やミネラルを含む)
ビタミンB1・B2・B6・葉酸・パンテトン酸・ナイアシンなどのビタミンB群を含みます。
それぞれのビタミンで効能は微妙に異なりますが、
脳、神経などに働きかけるほかに、エネルギー代謝にも影響する重要な栄養素群です。
特に、ビタミンB1は疲労回復効果があるため、疲れが出ている人にはおススメの栄養です。
ビールの疲労回復効果を示す逸話として、ピラミッド建設の話が挙げられます。
エジプトではビールづくりは盛んで、ピラミッド建設の労働者にはビールが配給されていました。
ビールには麦由来の糖類だけでなく、酵母由来のビタミンやミネラルがたっぷり含まれていたため、
肉体労働者にとっては、疲労回復飲料として扱われていたのです。
「ビールがピラミッドをつくった」ともいわれたほどです。
参考:ビール酵母(栄養酵母)粉末200g|ビール酵母食品|サプリメント・健康食品|商品情報|アサヒグループ食品
参考:ビール - カロリー計算/栄養成分 | カロリーSlism
③整腸作用や抗酸化作用
酵母は、食物繊維やグルタチオン・グルカンなどを含みます。
食物繊維は整腸作用があり、便秘を解消する効果、
グルタチオンやグルカンは抗酸化作用があり、免疫力を高める効果があります。
参考:エビオス錠でおなじみ!ビール酵母にはさまざまな効能が隠されていた件 |しあわせサプリ健康生活
ただし、ほとんどのビールから酵母は除去されている!
酵母自体がもたらす効果は数多くありますが、基本的にビールはろ過されています。
そのため、ほとんどのビールには酵母が含まれていません。
もし酵母によるメリットを最大限得るなら、「無ろ過ビール + 非熱処理」をおススメします。
ただし、基本的には市販されていないです。
どうしても飲みたい方は、まれにビール工場やビアパブなどで取り扱いがあるので、見つけた方は是非飲んでみてください。
また、缶ビールで「生ビール」と表記されていても、
一般的には、酵母がろ過されているので注意してください。
「生ビール」がどのようなビールなのか気になる方は、詳細がこちらの記事に書いてありますので、ぜひご覧ください。
近年、ビール酵母は様々な健康効果をもたらす食品として、注目されています。
ただし、ビールは酵母がろ過されている場合が多いので、飲んで必ずしも効果が得られるわけではありません。
生きた酵母から効果を得るなら、ぜひとも「無ろ過+非熱処理」ビールを飲んでみてください。
また、ビールは適量であれば健康に良いものの、もちろん飲み過ぎは健康に悪いので、適度な飲酒を心がけましょう!